構造の仕組み
防犯ガラスの最大の特徴は、その独特な構造にあります。防犯ガラスは、2枚以上のガラス板の間に特殊な中間膜を圧着させた複層構造（合わせガラス）になっています。
この構造により、通常の一枚ガラスでは簡単に割れてしまう衝撃でも、防犯ガラスは割れにくく、たとえ割れても貫通しにくいという特性を持っています。この特殊な構造が、侵入者がガラスを破って侵入する時間を大幅に引き延ばす効果をもたらします。

中間膜の特殊性
防犯ガラスの中間膜には、強靭で柔軟性に優れた特殊樹脂が使用されています。この中間膜が防犯ガラスの高い耐貫通性を支える重要な要素です。

中間膜の厚さによって防犯性能が変わり、中間膜が厚いほど防犯性能は高くなります。

代表的な侵入手口への対応
防犯ガラスは、空き巣による代表的な侵入手口に対して高い抵抗力を発揮します。

打ち破り：バールやハンマーなどでガラスを打ち破る手口 → 防犯ガラスの複層構造と強靭な中間膜により、打ち破りに時間がかかります。

こじ破り（三角割り）：ドライバーなどでガラスに小さな穴をあけ、鍵を開ける手口 → 中間膜の耐貫通性により、穴をあけるのが非常に困難です。

焼き破り：ライターの火でガラスを熱して割る手口 → 防犯ガラスは通常の一枚ガラスより耐熱性が高く、焼き破りに対しても効果的です。

実際の破壊実験では、一般的な板ガラスや網入りガラス、強化ガラスなどが比較的簡単に破壊される一方で、防犯ガラスは長時間の攻撃にも耐えることが確認されています。

防犯ガラスの高性能は、防犯性だけでなく、安全性と付加機能にも現れています。

割れた場合の安全性
万が一割れた場合でも、ガラスの破片は中間膜に接着しているため、飛散や脱落がほとんどありません。これにより、ガラスの破片による二次被害を防ぐことができます。

付加機能
防犯ガラスには以下のような付加機能も備わっています。

防音性能：複層構造により、一般的なガラスよりも高い防音性を持っています。
断熱・防熱効果：熱の伝導を抑える効果があります。
紫外線カット機能：多くの防犯ガラスは紫外線を約99%カットする効果があり、家具や床の色あせを防ぎます。
これらの付加機能により、防犯性だけでなく住環境の質も向上させることができます。

防犯ガラスの高い防犯性能は以下の要素によるものです。

特殊な複層構造：2枚以上のガラスと強靭な中間膜による高い耐貫通性。
時間的障壁の創出：侵入に要する時間を延ばし、犯行を断念させる効果。
様々な侵入手口への対応：打ち破り、こじ破り、焼き破りといった手口に対する高い防御力。
安全性と付加機能：万が一の破損時も飛散を防ぎ、防音性や紫外線カット機能も備える。
防犯ガラスは「絶対に破れない」というわけではなく、「破るのに時間がかかる」という性質によって防犯効果を発揮します。そのため、補助錠や防犯カメラなど他の防犯対策と組み合わせることで、より効果的な防犯対策となります。

この複合的な特性により、防犯ガラスは現代の住宅防犯における重要な要素となっているのです。

ガラスについての疑問点、お見積り依頼
ガラスの使用確認など・・・なんでも構いません！ご不明点がありましたらお気軽にご相談ください♪

ガラスのプロがお答えします！